石垣清掃:ボランティア、実りの秋に--日南・坂元棚田 /宮崎

9月15日15時2分配信 毎日新聞

 日南市酒谷の坂元棚田で14日、ボランティアら約30人が石垣を清掃した=写真。
 小雨の降る中、参加者は軍手をはめ、鎌(かま)を片手に作業を始めた。稲穂が色づき、赤い彼岸花の咲き始めた計110枚の田のうち、3分の1近くの石垣で、すき間に生えた雑草を引き抜いて回った。
 宮崎市江平東から母悦子さん(36)と妹斐菜(ひな)ちゃん(2)とともに初めて参加した宮崎大付属小2年の沖田若菜さん(8)は「だんご虫やバッタがいっぱいいて楽しかった。稲刈りの時もまた来たい」と汗をぬぐっていた。
 石垣の清掃は棚田維持のために欠かせない。1928年に棚田ができて以来、農家が共同で行ってきたが、最近は高齢化と過疎化でボランティアに頼るケースが増えている。棚田保存会オーナー班の日高茂信班長は「悪天候も予想された中、30人も集まり、ありがたい。棚田への思いの強さを改めて感じた」と語った。【塩満温】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA