宇佐市:底力プロジェクト 市道2号をアートロードに /大分

10月30日16時0分配信 毎日新聞

 ◇係長グループが平和・農テーマに参加
 斬新な政策を提案する若手職員でつくる宇佐市の「役所の底力推進プロジェクト」で、係長グループが宇佐海軍航空隊の滑走路跡の市道2号線を平和や農業をテーマにしたモニュメントで飾る「USAフラワーロード2号線・道路アート計画」を立案。第1弾として平和祈念碑横に航空隊から飛び立つ艦上攻撃機をモチーフにしたモニュメントを作り、来月13日のプレゼンテーションで発表する。【大漉実知朗】
 同プロジェクトは今年で2年目を迎えたが、市民課の田口憲明係長(51)をキャップにした8人が「われわれにもアイデアがある」と今年度、手を挙げた。
 県道「和気・佐野線」は、フラワーロードらしく、いつも花で彩られている。それに比べ市道2号線は、両脇に特攻隊員を悼む石碑が並び、市内の児童・生徒の戦争と平和を学ぶ場となっているが、雑草で覆われ、市民からの苦情も多い。
 そこで、2号線周辺を清掃し、平和をテーマにした手造りアートで飾ることにした。攻撃機のモニュメントは横7メートル、縦1メートルの台に、蓄光石を埋め込み、飛行機やその航跡などを表現した。夜も光る優れ物で、費用は10万円だった。
 宇佐平野は、今でこそ県内一の穀倉地帯だが、以前は水利に恵まれず、先人は苦労した。その一人・疎水の父と言われ、水路「広瀬井手」を作った南一郎平(いちろうべえ)らは忘れ去られている。今後は、先人をしのび、宇佐平野の中心に位置する2号線を、平和と農業を学ぶ場にする計画だ。

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