スクランブル:今夏の野菜、高くなった? 収穫減でも値上げできず /広島

9月8日16時1分配信 毎日新聞

 ◇長雨や日照不足影響
 今夏、長雨や日照不足の影響で野菜の不作による値上がりが伝えられた。ところが、県内産の野菜はあまり値上がりしておらず、逆に農家は値上がりによる消費者離れを危惧(きぐ)していた。広島近郊の農業現場を訪ねた。【井上梢】
 ◇消費者離れ、農家が危惧
 「トマトの実がならないし、実っても割れてしまう」。安佐南区緑井8で約20アールの畑を耕す栗田智恵さん(55)は嘆いた。畑には葉が黄色くなった苗があちこちにある。夏野菜は暑くならないと花が咲かず、実らない。梅雨が長引き、「雨降りが水たまりになり、根が腐ってしまった」。おかげで豊作を期待したトマトの出来が悪かった。他にもズッキーニやカボチャが不作だった。「収量は例年の三分の一」
 一方、雑草はよく伸びた。雨の翌日は必ず草取り。いたちごっこの繰り返しは無駄手間に終わった。「一生懸命に苗を作ったのに、がっくりよね」
 栗田さんは収穫物を近くの産直市に出している。1パック100円前後と固定価格で売っている。「消費者の財布を意識すると」大幅な値上げはできず、「収穫の落ち込みは収入減に直結した」とため息をつく。
 広島市中央市場(西区)によると、全国からの作物も含め同市場で扱った野菜の平均単価は、1キロ当たり8月上旬が231円、中旬が253円と上がり、下旬に約240円に落ち着いた。昨年8月は202円だったことから、「やや高い」という見立て。だが、07年8月は229円、06年8月は263円だったことをみると、「そこまで高いという印象ではない」という。
 安佐北区深川2でキュウリなど生産する佐藤和夫さん(58)は「実際の市況はそんなに高くない」と言う。約30年ほど前から父の畑を引き継いだ。80年当時の年間平均市況は同市場によると、1キロ当たり181円。物価上昇率を考慮すると、比較的安定しているという。
 同市場の卸売業者「広印青果」も「今回の野菜の高値は、北海道産の大根や長野産のレタスなど特定産品が上昇し、それがマスコミで取り上げられ、消費者の意識に『野菜が高くなった』と織り込まれていった」とみる。
 佐藤さんは「肥料や農機具は年々高くなる。逆に農作物の価格は固定されている。生産の現場が疲弊するだけ」と訴える。「異常気象は毎年、どこかで必ず起きる。2~3割の変動は普通だ。工業製品と違って自然相手で同じコストで作れないことを消費者は分かってほしい」と話した。

国道6号 住民ら清掃活動

9月6日4時31分配信 産経新聞

 道路ふれあい月間の一環で、葛飾区金町地区の国道6号で住民らが歩道や植え込みの清掃活動を行った。

 国交省東京国道事務所の主催で14回目。金町6号国道対策協議会、自治会などから約30人が参加し、延長約400メートルにわたって両側の歩道、植え込みのごみを集めたり雑草を抜いたりした。作業後、集まったごみは90リットル入り袋で30個に達し、周辺はすっきりと片づいた。

 参加者の1人は「毎年マナーはよくなっているが、たばこの吸い殻が依然として多い」と話した。