アイガモ:豊かな実り願い、みんなで米作り 園児らが放つ--東近江 /滋賀

5月18日14時2分配信 毎日新聞

 「カモさん おいしいお米を作ってね!」と17日、東近江市池之尻町の田んぼで地元の幼稚園や保育園の園児、小学生らが雑草や害虫を食べるアイガモのひな80匹とニゴロブナ数匹を放す催しがあった。地元の兼業農家の人たちで作る「愛鴨会」(小林喜代次代表、10人)が子どもたちを招いて開いたもので、今年で5回目。
 田んぼは、同会が地元の農家から借りた約30アールで、既に会員が田植えを終えている。この日は親子連れや小学生のグループ計約40人が参加。小林代表が「カモと触れ合いながら、楽しく、おいしい米作りを」と話した後、体長15センチほどに育ったアイガモのひなを受け取った子どもたちが次々と田んぼに放した。子どもたちは、「ピヨピヨ」と鳴き声を上げながら泳ぐ姿を見送っていた。
 琵琶湖の固有種ニゴロブナの2年魚も放流。魚類はかつて田んぼで産卵し、稚魚は水路を通って琵琶湖に帰ったとの説明を、子どもたちは感心しながら聞いていた。小林代表は「カモや自然と触れ合う情操教育、農業体験を楽しんでもらえた」と話していた。
 秋には、この日の参加者らを招いて稲刈りや収穫祭をする。【松井圀夫】