池周辺を見事な「庭園」に 住民ら採土場跡地整備

6月30日12時21分配信 中日新聞

 恵那市山岡町原地区の住民有志が、採土場跡地のため池周囲を整備しながら花や樹木を植え、あずまや、炭小屋なども手作りした。現在はユリをはじめハナショウブ、アジサイが咲くなど「庭園」の雰囲気を漂わせており、住民たちは「訪れた人が楽しんでくれれば」と話している。
 整備を手がけているのは「足沢老婦人有志の会」(成瀬瞬一郎代表)。約30年前まで使われていた陶土採掘場は樹木や雑草が生い茂り、水がたまっていたため、住民たちは原陶土産業(伊藤忠司社長)と協力。数年前から伐採作業や花を植えるなどの作業を続けている。
 ため池は1周約300メートル。周囲に遊歩道を設け、ほとりには桜やサツキ、モミジを植栽するとともに、さまざまな花を育ててきた。
 また耐火れんがで炭焼き小屋を、丸太であずまや「湖畔荘」を造り、池にはコイやアヒルを放った。ため池のほとりには「足澤湖」などと刻んだ記念碑(高さ1・8メートル)も建立。近くにはユリの花を増やすための「ゆり園」も開設した。
 この場所は、山岡町原地区の信号交差点「原中田」脇から南へ約300メートル先。暇を見つけては花植えなどの作業に励む住民たちは「近所の人や行楽客らの憩いの場にしたい」と話している。
 (保母哲)

親子でそばづくり まるごと体験 神奈川・小田原市

6月30日7時58分配信 産経新聞

 神奈川県は休耕農地対策と農業理解・体験促進のため、小田原市久野地区で、古くから製粉業が営まれるなど地域にゆかりの深いそばについて、種まきからそば打ちまで親子ですべて体験できる「そばづくりまるごと体験塾」を開設する。

 体験塾では、8月23日の入塾式後、土おこしと種まきをする。9月27日に雑草取りなどを、10月31日に収穫や製粉工場見学などを行う。最終的に11月28日に製粉体験とそば打ち、試食会を予定している(天候などで変更の可能性あり)。県は「耕作放棄地を再び利用できるようにしたい」としている。

 参加料は1人1千円。7月20日まで、県内在住の小学4~6年生と保護者15組の参加を募集する。問い合わせは県西湘地域県政総合センター企画調整課(電)0465・32・8903。

アニメの殿堂 制作現場は「施設より人材育成に資金を」

6月29日14時15分配信 毎日新聞

 アニメの殿堂って必要?--とも批判される国の「メディア芸術総合センター」(仮称)。海外で高い評価を受けるアニメやゲームの発信力を高める狙いだが、アニメ産業の空洞化が進み、日本アニメの土台はぐらつく。話題のセンターは、危機を救えるのか。【佐々木宏之】

 「昨年から受注作品数も制作費も減った。30分のテレビ1話を約1800万円で請け負っていたが、今は1300万円程度」。そう漏らすのはアニメ制作会社「ゴンゾ」(東京都練馬区)の鷹木純一プロデューサー(35)。中小零細が多くを占める業界の苦境を肌で感じている。

 絵の細密化で手描きの手間が増えたのに、人件費はそのまま。鷹木さんは「体力のない会社は去年からどんどんつぶれています」と証言する。制作担当の佐野真司さん(30)は言う。「センターを作るお金があれば、アニメ業界の再編に使い国家産業として育ててほしい」

 05~06年をピークに日本アニメの市場規模は減少に転じた。DVD販売の落ち込み、インターネット動画配信の発達などが背景にある。

 「遊びに使う金はゼロ。彼女ができても結婚なんてできるかな」。24歳の男性アニメーターは眠い目をこする。業界に入って1年、平均月給7万円だ。

 日本アニメーター・演出協会(JAniCA)の調査では、20代アニメーターの平均年収は約110万円。離職率は8~9割とも言われる。アジア各国への業務委託に加え、技量の高い若手が育たない「空洞化」が進む。

 この苦境、メディア芸術総合センターは目をつぶるのだろうか。

 「中小の制作現場は助成を必要としている」と言うのは津堅(つがた)信之・京都精華大准教授(40)=アニメーション史。センターの意義も認めるが、資料集めは「国でなくてもできる」と批判的だ。「何の役にも立たない」と切り捨てるのは、「機動戦士ガンダム」などのヒット作を手がけたアニメーターで漫画家の安彦良和さん(61)。「アニメは“雑草”のたくましさで育ってきた。放っておいてほしい。国の助成には、表現を規制される懸念もある」と話す。

 有効活用を願う意見もある。JAniCAは23日、「センターをアニメ人材育成の拠点に」と自民党に提言した。たとえ批判でも、アニメに注目が集まっているのを好機ととらえた。桶田大介監査理事(33)は「選抜した若手を(センターの)常設スタジオで指導する。観光客が生の制作工程を見られるようにしてもいい」と提言する。

 センターはアニメの資料収集・展示や調査研究を担う、と文化庁報告書は定めるが具体的な中身は白紙だ。今後を審議する検討会メンバーでゲームクリエーターの石原恒和さん(51)は「予算規模は117億円。テーマパークのアトラクション1個程度なのだから、多くは欲張れない」と懐疑的だ。

 人材育成に業界再編……。課題は山積だがいずれにせよ、「単なる箱物にしないでほしい」との思いは現場に強い。「あと5~10年で、次世代育成が不可能になる」とJAniCAの桶田さん。残された時間はわずかで、危機感は切実だ。

タイムカプセル:「100年後」へメッセージ 日田の祇園の森で埋設式 /大分

6月29日14時1分配信 毎日新聞

 日田市伏木の「祇園の森」で28日、タイムカプセル埋設式があった。日田祇園山鉾(やまぼこ)の車輪に使うアカマツの大木が入手困難なため、「100年後」の用材化を目指して苗木の植樹が終了。日田祇園祭に寄せる市民の熱い思いを「100年後」の市民に伝える試み。
 ステンレス製のタイムカプセル(35×35×25センチ)には、佐藤陽一市長と後藤稔夫・日田祇園山鉾振興会長のメッセージ、日田祇園祭(08年)のDVD、日田祇園囃子のCD、第10回ホノルルフェスティバル(04年)参加記念冊子などのほか、市民の暮らしや世相を伝える資料を入れた。
 祇園祭の主役である山鉾9基の車輪(1基につき4個、直径70~80センチ)は運行のたびに磨耗し、寿命は5~6年。手を尽くして直径1メートル以上の大木を探し回るが、虫害などのため九州ではまず入手できないのが現状。
 埋設式で後藤会長は「06年に島根県で入手し、池で保管しているが、あと十数個分しかない。100年後の皆さん、このアカマツを利用し、伝統の祇園祭を後世に伝えて」とあいさつし、石松雅彰副市長とともに地下2メートルの穴にカプセルを埋めた。最後に、関係者約30人が生い茂った苗木の周りの雑草を除去した。【楢原義則】

鳴瀬川:初夏、希少な花々が群生 /宮城

6月29日12時2分配信 毎日新聞

 初夏の鳴瀬川で希少な花々の群生が見つかり、黄色や青紫のさわやかな色合いが彩りを添えている。
 美里町南郷の堤防では、シソ科の多年生草「ウツボグサ」の自生群落が青紫の花を咲かせた。花の高さは約5センチで、群落の規模は学校の25メートルプールほど。丘陵地の草原に多く生息し、低地で群生するのは珍しいという。
 対岸の大崎市松山の川原には、丈の低いマメ科の多年生草の「ミヤコグサ」の黄色いじゅうたん。双方をカメラに収めた地元の元高校生物教諭、河野真人さん(61)は「外来の雑草に負けずに在来種が群落を形成しているのはうれしい」と話す。見ごろは7月中旬ごろまで続くという。
 また美里町小牛田のの川岸では、高さ5メートルほどに育った樹齢約30年の自生桑が黒く熟れた実をたくさん付けた。生糸産業が衰退し、桑の木は珍しくなった。昔を思い出してほんのり甘い実を味わう人もいる。【小原博人】

雑草火災:福井、越前、敦賀で相次ぐ /福井

6月18日15時1分配信 毎日新聞

 県内で17日、雑草火災が3件相次いだ。けが人はなかったが、野焼きの消火が不十分だったことなどが原因とみられ、消防署では改めて防火を呼び掛けている。
 午前11時5分ごろ、福井市角原町の竹林から出火。枯れ葉など約300平方メートルを焼いた。福井南署の調べでは、下草を燃やした後の消火が不十分だったのが原因とみられる。
 午後0時25分ごろには、越前市中平吹町の北陸道上り線の道路脇斜面から出火し、雑草約100平方メートルが焼けた。現場付近では上下線とも一時最高速度が50キロに規制された。
 さらに、午後1時40分ごろ、敦賀市野坂の竹林で下草が燃える火事があり、約600平方メートルを焼いた。敦賀署の調べでは、竹林を所有する男性(67)が午前中に古い竹を焼き、消火せずに火が消えたと判断して帰宅したという。【安藤大介】

子供たちがアイガモ放鳥 和歌山・橋本

6月18日7時57分配信 産経新聞

 農薬を使わず、アイガモに害虫を駆除させる「アイガモ農法」に取り組んでいる和歌山県橋本市恋野、辻本賢三さん(73)の水田で、近くの恋野幼稚園児と恋野小学校5年生の計30人がアイガモを放した。

 子供たちは今月1日に生まれたばかりのアイガモを水田に放すと、苗の間をスイスイ泳ぐ姿に「かわいい」などと大喜び。アイガモは稲穂がでてくる8月初旬まで害虫を食べたり、泥をかき回して雑草が育たないように活躍する。

 辻本さんは17年前からアイガモ農法に取り組んでおり、今年は5カ所、計約70アールに70羽を放鳥。収穫した米は「合鴨米」として出荷し、子供たちにもおにぎりにしてふるまうという。

4駅前で早朝清掃、中学生ら950人が汗流す/秦野

5月31日17時0分配信 カナロコ

 ごみのない街づくりを進めようと、秦野市内の小田急線4駅前で31日、中学生や婦人会、商店会の人たちが参加した「駅前早朝ゴミゼロクリーンキャンペーン」が行われ、合わせて950人が参加した。

 秦野駅前では、午前6時から付近の中学生や商店主、スーパー従業員らが参加。軍手にごみばさみなどを持ち、紙類や空き缶、ペットボトルなどを集めた。駅前ということから、たばこの吸い殻などが多く目についた。

 ここ数日の雨模様の影響か、捨てられた壊れたビニール傘も目立ち、道路脇の植え込みの雑草を引き抜く参加者の姿も見られた。

 同市清掃事業所の集計では、同日のキャンペーンで紙などの可燃物約320キロ、瓶や缶など不燃物約60キロを回収したという。