ふじみ野市は新年度、富士見市境にある旧新河岸川を自然のままで残しながら整備する。「市立春の小川ビオトープ(動植物の生息空間)づくり」の協働管理協定を結んでいる県生態系保護協会ふじみ野支部と連携し、人と野生動植物が共生する自然保護ゾーンにする。
旧新河岸川は、同市下福岡から下流の富士見市伊佐島にかけての約1・5キロ。流路は2~3メートルの小川。コンクリート護岸がなく、メダカやホタル、カモ類を始めイタチやキツネのほか、県の準絶滅危惧(きぐ)種のホンドカヤネズミが目撃されることもある。
同支部は「子どもたちに豊かな自然を残し共存のまちづくりの拠点として見守って」とアピールした看板を設置。外来種の雑草を刈り取ったりごみ拾いを実施して市が清掃センターへ運び、不法看板を撤去するなど協力する。支部長の野沢裕司さん(62)は「家族で自然観察を楽しめる場に整備したい」と話している。【藤川敏久】