2月10日0時3分配信 産経新聞
9日午後1時40分ごろ、奈良市佐紀町の特別史跡平城宮跡で、雑草が燃えていると奈良文化財研究所の男性職員から119番通報があった。約200平方メートルを焼き、10分後に消火。さらに午後6時45分ごろ、南西に約300メートル離れた土手からも出火し、雑草約20平方メートルを焼いた。いずれもけが人はなかった。
平城宮跡は東大寺の西約4キロに広がる約1キロ四方の野原。平城京の政治の中心地と考えられており、世界遺産にもなっている。来年開催される「平城遷都1300年祭」に合わせ、復元工事が進んでおり、最初の火災現場の東約200メートルには大極殿正殿の工事現場がある。
奈良市消防局によると、宮跡内では昨年6月にも草地が燃える火災があり、年に数回はたばこの火が原因とみられる火事があるという。文化庁は「巡回警備を強化するとともに関係機関への協力を求める」としている。