7月16日15時32分配信 産経新聞
【ホノルル=白浜正三】米国・ハワイを訪問中の天皇、皇后両陛下は15日午前(日本時間16日早朝)、国立太平洋記念墓地(パンチボール)に献花、戦没者の霊を慰められた。
宮内庁によると、天皇陛下が同墓地で献花をされるのは、皇太子時代の1953(昭和28)年と、ご結婚後の1960(同35)年、1994(平成6)年に続いて4回目となる。
94年の両陛下のハワイご訪問では、真珠湾攻撃の犠牲者を悼むアリゾナ記念館の訪問も検討されたが、「真珠湾攻撃への謝罪と受け止められるおそれがある」といった批判に配慮し、同記念館への訪問は見送っていた。
今回は、宮内庁、外務省とも「両陛下の真珠湾ご訪問を検討した事実はない」としている。
同墓地には、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争などで戦死した軍人やその家族約5万人が埋葬されている。
両陛下は同墓地に到着後、赤じゅうたんの上をゆっくりと献花台に進まれた。陛下は献花台に花輪を添え、皇后さまとともに黙祷(もくとう)された。
上空では、米軍機と日本の自衛隊機が低空で慰霊のための飛行を行った。式典の途中でにわか雨が降り出し、両陛下には傘が差し出されたが、両陛下は整然と式典を続けられた。