公害苦情10年で最多 目立つ自然系 08年度の県内

県と市町が2008年度に受け付けた公害に関する苦情は1814件で、過去10年間で最も多かったことが16日の県公害審査会で報告された。前年度に比べ179件増えており、大気汚染(543件)、廃棄物投棄(277件)の増加などが全体を押し上げた。発生源別に見ると、雑草などで荒れた空き地の放置など「自然系」の苦情が増えているのが特徴だという。

 県環境森林部によると、苦情が最も多いのは典型7公害の一つの大気汚染(543件)。7公害では悪臭(228件)、騒音(176件)の順で多かった。7公害以外では廃棄物投棄(277件)が多く、ほかにも動物の死骸放置や害虫発生などがある。

 発生源別では、条例で禁止されている「野焼き」が488件と最も多く、次いで「自然系」292件、廃棄物遺棄239件の順。自然系は前年度より約80件も増えている。

 同部は「詳しい分析はしていない。ただ近所付き合いを考え土地所有者などに直接言えず、行政に相談するケースが増えているのでは」とする。ほかに空き地・空き家の増加も原因にあるようだ。

 公害紛争処理機関となる同審査会は同日、会長改選を行い、弁護士の直井勇氏を選出した。

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