「土手ニラ」料理 腕を競う

江戸時代、八東川の度重なるはんらんに心を痛めた松田勘右衛門(別名・東村勘右衛門、1699~1740)が石組みの土手を築き、飢饉(き・きん)に備えて植えたとされるニラ「勘右衛門土手ニラ」を使った料理コンテストが、八頭町であった。参加者は腕によりをかけて、思い思いのニラ料理をこしらえた。

 約600メートルの土手が残る東地区の住民らが2007年に作った町おこしグループ「勘右衛門土手ニラ保存会」(21人)と町が初めて企画した。参加者は市販品より香りが強い野生のニラで調理。審査員7人が応募作5点を食べ比べ、伯耆町の長谷川正さんの「ニラホルモンの卵とじ」が最優秀賞に選ばれた。

 保存会の小畑一範代表は「ニラの栽培は雑草との闘い。草取りを続けてニラを増やし、勘右衛門土手を約270年前の姿に戻したい」と話していた。(中田和宏)

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