白山:生態系を守ろう オオバコ刈り取り、ボランティア募集--来月21日 /石川

8月6日17時1分配信 毎日新聞

 ◇地元団体など企画、200人募る
 100種以上の高山植物が自生する白山で、繁殖力の強い雑草のオオバコなど低地性植物の侵入が広がっている。原因は登山者が知らず知らずに靴底や荷物に付ける種子だ。白山の保護や地域振興に取り組む「環白山保護利用管理協会」(白山市)などは来月21日、オオバコの種の刈り取りを企画。約200人のボランティアを募集し、生態系を守ろうと呼びかける。【高橋慶浩】
 同協会は昨年1月に設立。官民超えて白山保護に参加する仕組み作りに取り組む。
 在来種のオオバコは、代表的な路傍の雑草。踏みつけに強く、日本中どこにでも生息する。県白山自然保護センターによると、白山へのオオバコ侵入は80年代から確認されており、近年は標高2450メートルの室堂でも繁殖。白山固有の高山植物「ハクサンオオバコ」と交配可能なことも実験室で確認されている。
 同協会が昨年7~8月、白山の登山道入り口に靴底の土砂を落とすマットを敷き、その土砂を大阪府立大で調べた結果、オオバコなどの外来種の種子が含まれることを初めて確認。周辺に多数のオオバコが繁殖し、種子の付着場所とみられる登山者の玄関口・市ノ瀬ビジターセンターの駐車場周辺での刈り取りを計画した。
 同協会の乾靖事務局長は「何気ない荷物の上げ下げなどが外来種の侵入につながっている。刈り取りへの参加で実態を知ってほしい」と話している。問い合わせは、同協会(076・259・2811)

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