草刈り隊任務完了 荒れ地対策でヤギ放牧(和歌山)

12月10日17時8分配信 紀伊民報

 田辺市中芳養、南紀用水土地改良区の農業用施設に県が放牧したヤギ3匹が9日、1カ月余りで雑草をほぼ食べ尽くしたため、すさみ町見老津の県畜産試験場に戻された。予定よりも2週間ほど早く、草刈りの「仕事」を終えた。地域住民らが「また来てね」「ご苦労さま」と草を与えて別れを惜しんだ。
 牛やヤギに遊休農地などの雑草を食べさせて保全を図るモデル事業として、県は昨年8~10月に同施設の緑地(13アール)にヤギを放牧。本年度からは本格的に一般に貸し出すことになり、5月上旬~6月下旬と10月末にも放牧した。
 ヤギは去勢したザーネン種の雄で、今春生まれた「マリオ」と2006年春に生まれた「太陽」と「ペコ」。3匹の名前は、近くの中芳養小学校の児童が付けた。緑地の周囲を電気柵で囲って放牧し、地域でヤギの様子を見守ってきた。
 この日は、中芳養地域の住民でつくる「内梅ゲートボールクラブ」(会員9人)のメンバーらがヤギを見送った。同クラブは施設に隣接するゲートボール場を使用しており、メンバーの女性は「草刈りが大変だったけど、ヤギがきれいに食べてくれて大助かり。人慣れしていて、かわいかったので寂しくなる」と話した。
 来春にも、同じ場所にヤギたちが放牧される予定。

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