7月11日10時59分配信 京都新聞
大津市一里山5丁目の京滋バイパス高架下の一角で、近くに住む竹内博雄さん(62)が14年にわたって花を育てている。四季折々の花を咲かせ、今では近くの住民や高架下のバス停利用者らに親しまれている。
雑草の茂った敷地にごみのポイ捨てが絶えなかったため、趣味の園芸の技術を生かそうと1995年、敷地を管理する国の了解を取り付けて始めた。
高架下にある長さ約20メートル、幅約70センチの細長い敷地に自費で購入した苗を植え、毎日、朝夕の水やりと手入れを欠かさない。現在は高さ約1メートルのカサブランカが見ごろを迎え、ベゴニアの白い花も一帯を彩る。夏にかけてユウガオも順次、花を開かせる。
通勤や病院へ通う住民らがバスを待つひととき、花をのぞき込み、色合いや香りを楽しんでいる。
つぼみを切り取られたり、空き缶を放り込まれたこともたびたびあったが、3年ほど前から自然となくなったという。竹内さんは「『みんなで楽しもう』などと声に出して注意を呼び掛けなくても、手入れを続けることで分かってくれたのだと思う」と話している。