9月18日11時59分配信 京都新聞
住人が長期間いない「空き家」「廃屋」の周辺住民への影響を防ぐため、京都府木津川市は今週から、建物の実態調査を始めた。廃屋に関しては、衛生や防災、景観などの観点から、近隣住民の苦情が近年増えているという。
市は本年度の6月補正予算で、緊急雇用創出事業として調査員6人の人件費を計上した。調査員は2人一組となり、自転車で市内の全域を巡回している。
廃屋とみられる建物を敷地外から見て、▽外壁や屋根、窓の損傷▽隣接の道路や土地、家屋への影響▽雑草や庭木の茂り具合▽電気やガス、水道メーター▽放置車両-などの状況を、チェックシートに記入する。近隣住民から聞き取りも行う。
登記簿などから所有者・管理者を特定し、来年2月までに調査データを台帳に集約する予定。危険な物件から優先順位を付け、所有者に適正な維持管理を要請する。
市まち美化推進課は「全住宅の2%程度が空き家とみられるが、実態を調べ、台帳にまとめたい。廃屋の影響は多岐にわたるので、庁内で連携して対策をとり、生活環境の向上に役立てたい」としている。