緊急雇用対策として東近江市地域振興事業団に臨時採用された熟年者が、5月下旬からはつらつとした働きぶりで、公園整備に一役買っている。期間は半年間だが、働ける喜びを実感している。
事業団は5月末、緊急雇用対策として24人ほどを6カ月間、臨時職員に採用。多くは定年退職後、ハローワークで再就職先を求めていた60歳以上の人たちで、蒲生野歴史街道と延命公園のイメージアップ、道路の維持管理などの作業に週3、4日程度従事している。
近江八幡市と竜王町にまたがる雪野山(308メートル)では、山頂に続く4本の散策路を7人で整備。メーンの散策路は地元の自治会で整備しているが、手が及ばない散策路は生い茂った雑木や雑草で覆われていたという。
作業員は4カ月ほど山に入り、草刈り機で雑草を丁寧に刈り取り、チェーンソーで道路をふさいだ雑木を伐採。見通しが良くなり、住民やハイカーらは「見違えるほどきれいになった」と喜ぶ。
昨年10月に会社を定年退職し、5月末から働く大城正栄さん(60)=東近江市妙法寺町=は「ハローワークで2カ月ほど探して、やっと見つかった仕事。仲間にも恵まれて、気持ち良く仕事ができる」とにっこり。仕事は6カ月で打ち切られるため、大城さんは「また、新しい仕事を見つけたい」と話していた。
(前嶋英則)