秦野市上大槻の上智大学秦野キャンパス内にあり荒廃化が進んでいた雑木林(7ヘクタール)を里山林として復活させようという保全整備活動を市と大学、里山保全団体が協働で行っている。枝打ち、間伐などの活動は昨年から3回実施。同市は、市街地近くにあるだけに、きれいな里山として残したいとしている。
同市などによると、同キャンパス内の雑木林では、かつてタバコ栽培が行われていた当時は農家が堆肥(たいひ)用に落ち葉を集めたり、燃料用の薪を取ったりしていた。しかし、1967年に学校用地として整備が開始されて以後は、農家らが入ることもなく放置されてきた。クヌギやコナラなどは大きく成長、雑木林内は昼でも薄暗く、ササや雑草、雑木が茂り歩けないほどになっていた。
市街地に近いことから里山林として保全することを市が提案。昨年9月、今年8月、今月24日の3回、整備活動を行っている。24日には、大学関係者や学生、市職員など約35人が参加。なた、のこぎりなどで枝打ち、間伐を行った。同時にシイタケ栽培用のホダ木にする雑木の伐採も行い、来年2月にはシイタケ菌を植え付けることにしている。
同市森林づくり課によると、これまでの活動で約2ヘクタールの整備が進められた。地下水の保全など昔ながらの里山に戻したいとしている。