雨水だけで育つ「常緑キリンソウ」を使い、鳥取県岩美町の種苗会社「フジタパラダイスパーク」が開発した屋上緑化システムが、全国的な注目を集めている。直径20センチ、長さ1メートルの筒状の袋を並べる簡単な方法が特長だ。
水を通す特殊な素材の袋に、キリンソウと土を入れて並べるだけ。雑草や土砂の流出なども避けられるうえ、1袋が5キロと軽いため、傾斜のある屋根にも設置できる。
大阪市福島区の中外産業の印刷工場では今年2月、屋上に約400本を並べた。数年で全面が緑に覆われるといい、同社の徳田栄造社長(65)は「夏場の作業効率が上がり、冷房の管理費も抑えられそう」と期待している。
(2010年5月26日 読売新聞)