毎日新聞 10月10日(水)13時6分配信
自然エネルギーの地産地消を目指す県「メガソーラー」事業で初の協定を結んだ「藤井産業」(宇都宮市)が9日、建設場所の一つ、鹿沼市磯町の予定地を公開した。2・3ヘクタールの土地に太陽光パネル7137枚を設置するという。ほぼ半分まで備え付けた状態で、宇都宮大教育学部の学生も招かれ、興味深そうに見入っていた。
県有地「農業試験場鹿沼農場跡地」で、同社が20年間借用する。発電した電力は東京電力に毎時1キロワット42円で販売する。年間発電量は最低でも約490戸分の一般家庭を1年間賄える毎時180万キロワットという。8月1日着工、11月下旬完成を目指す。
課題は雑草対策。元は1メートル以上の高さの雑草が生えていた場所を刈り取った。再び雑草が伸びれば太陽光を遮るだけでなく、枯れ草が火事の原因になる恐れも。20年の借用が終わった後は農地に戻さなければならないため、石灰などを土に混ぜることができず、薬品も使用不可。宇都宮大の雑草科学研究センターの助言を得ながら、工夫をこらしたいという。
宇都宮大教育学部の学生は環境教育にも役立てたいとする同社が招いた。この日、約20人が見学した。飯田仁樹さん(22)は「こんなに大きいのは初めて見た。家庭用のもあるので、いつか自宅にもつけてみたい」と話した。【長田舞子】
10月10日朝刊