共同墓地を住民が美化 脇町荒神地区、定期的に草刈り・清掃

2012/9/23 14:25

美馬市脇町脇の荒神地区の住民が、荒廃した市有共同墓地の美化活動に取り組んでいる。定期的にごみを収集しているほか、今後はごみ投棄防止を呼び掛ける看板設置など周辺整備も検討する。住民らは「自分たちの運動によって、先祖を大切にする活動が広がれば」と意気込んでいる。

共同墓地は約3千平方メートルで、無縁仏となった古い墓石や石仏を含めると推定300基以上ある。江戸時代から利用されてきたが、近年は住民の高齢化や人口減で墓参りに訪れる人が減少。至る所に雑草が生い茂り、人目のつかない場所には花き類や空き缶、生ごみなどが捨てられている。

「このままでは先祖が浮かばれない」と憂慮した住民30人が2010年、墓地を守る会を結成。春と秋の彼岸前やお盆、正月前に草刈りや清掃を行った。今年8月には会の名称を「まほろばサポート隊」と変更。地区の垣根を越えて会員増を図る一方、市の助成を受け、ごみ投棄防止を訴える看板設置や高齢者のためのスロープの整備などを計画している。

市によると、市内には古くから住民に利用されている同様の共同墓地が137カ所に点在。いずれも市有地だが管理は利用者に任されており、荒れた墓地も多い。

サポート隊の金垣和代副会長(62)は「墓地がきれいになり、ごみのポイ捨てが減少した。活動が周辺地域に広がり、お墓を大切にしようと思う人が増えてくれれば」と話す。

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