ハスモンヨトウ:ご用心 大発生、農作物被害の恐れ 「早めに駆除を」 /群馬

8月31日12時1分配信 毎日新聞

 野菜などの葉を食べる「ハスモンヨトウ」というガの幼虫が、平年より早く増え始めている。成長段階に応じて餌が変わり、葉物も根菜も食い尽くす厄介者だ。県農業技術センターは「小さいうちに見つけて早めに駆除を」と農家に呼びかけている。
 同センターは、春から秋にかけ、前橋、伊勢崎、富岡、館林の4地点でハスモンヨトウの個体数を調べている。例年は9~10月に増え始めるが、今年は7月初めから8月中旬の個体数が平年の2倍以上だ。職員も巡回で被害を確認している。気象庁は秋口の気温が平年並みか高いと予報しており、さらに増える恐れがあるという。
 ハスモンヨトウは6齢でさなぎになる。若齢のうちは表皮を残して葉肉を食べるため畑が白く見える。中齢では葉脈を残して葉を食べ、老齢になると果実や根菜も食べるようになる。このため被害作物は大豆、サトイモ、キュウリ、イチゴ、白菜、ネギ、ホウレンソウなど数十種類に及ぶ。大発生すると畑ごと食い尽くし、ほかの畑に移動する。
 中齢以上になると農薬の効果が著しく下がるため、同センターは対策として▽若齢幼虫を見つけ農薬を局所散布▽生息地となる雑草を除去▽ハウスなどの入り口に防虫ネットを張る――などを挙げている。【塩崎崇】

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