10月4日18時42分配信 毎日新聞
耕作放棄地などの雑草を退治し野生獣侵入の予防に役立てるため、日光市は3日、ヤギの放牧活動助成事業(ヤギのレンタル)を始めた。初日は2頭が、6日間の予定で保育園に“出動”した。
市農林課によると、市内では後継者不足などから耕作が放棄された農地にイノシシなどが入り込み、周辺耕作地の農作物を食い荒らす被害が出ている。このため人力をかけずに無農薬で耕作放棄地の草刈りをし、農地の復旧を目指して、雑草を食べるヤギの貸し出しを始めることにした。
市では日本産のシバヤギを購入した同市明神の農業者に5頭分の費用15万円を補助し、農業者は草刈りの希望者へ1日1000円で貸し出す。
同市明神の明神保育園(赤沢正之園長)では2頭を借り受け、園庭に隣接する約400平方メートルの「緑地」の雑草退治を始めた。園児が「なっちゃん」「りぼんちゃん」と名付けたネームプレートを手作りして、首に掛けると、2頭は早速、雑草を食べ始めた。
園ではこの後、レンゲ草とクローバーの種をまく予定。ヤギたちはその後、同市長畑の長畑自治会の農地に出動する。【浅見茂晴】