森進一「ご恩を胸に」、川内康範さん偲ぶ会

7月4日7時52分配信 サンケイスポーツ

 作詞家の故・川内康範さん=昨年4月死去、享年88=を偲ぶ会が3日、東京・紀尾井町のホテルニューオークラで行われ、歌手の森進一(61)ら約200人が出席した。あいさつに立った森は「これからも先生のご恩を胸に歌の道で一層頑張りたい」と誓った。

 06年のNHK紅白歌合戦で歌唱した「おふくろさん」の“歌詞改変”をめぐる騒動を振り返り、「うまく自分の気持ちを伝えられていなかった。5月に墓参して胸の内すべてを(川内)先生にお伝えしました」と明かした。

 昨年11月の騒動和解に尽力した川内さんの長男で弁護士の飯沼春樹さん(61)は「本人も本当は許したかったのでは」と故人の思いを“代弁”していた。

農作業の後は温泉で”ゆったり”…遊休地利用へ宿泊プラン/藤野

7月3日22時0分配信 カナロコ

 農作業の後は温泉ですっきり―。JTB関東と相模原市藤野町の市民ボランティア団体が共同で、地元旅館の宿泊がセットとなった市民農園「宿(やど)・借(かり)農園」の入園者の募集を始めた。相模湖畔を望む高台に農園を整備。遊休農地をバックアップする宿泊プランは旅行業界では日本初の試みだという。

 「宿・借農園」の料金は、1年間の農園使用料(1区画80平方メートル)、種苗代や農機具の使用料、地権者農家による入園者に対する農業指導料、さらに市民農園近くの「藤野やまなみ温泉」入浴券15枚つづりが付いて計7万8千円(税込み)。これに農園から車で30分以内の指定旅館(現在3軒)の宿泊料(1人8千円で15泊分)を加えたモデルプランでは19万8千円(同)となる。

 農園は同市藤野町名倉の相模湖を見下ろせる高台にあり、広さは約1520平方メートル。それを19区画に分けた。

 陶芸家などの芸術家が移り住み、都心から近い同地域の魅力を掘り起こし、最近の市民農園ブームに連動したビジネスを模索していたJTBと企画会社が昨年11月に同市に遊休農地の受け入れ態勢を打診。市は、古民家ツアーなどを企画している地元市民ボランティア「ふじの里山くらぶ」とともに遊休農地を探し、公衆トイレや駐車場が近くにある同所を選び出した。地権者の農家3軒に貸し出しを依頼したところ、快諾を受け、雑草が伸び放題だった遊休農地を整備した。

 市の担当者は「荒廃農地を有効利用でき、地元旅館の利用促進にもつながる」と歓迎。地権者の農家が入園者の農業指導をする「市民農園整備促進法」の農園利用方式を使い、農家の収入にもつながるという。

 JTB関東の交流文化事業部企画開発マネージャーの樋口誠司さんは「ドイツ語で『クラインガルテン(小庭園)』と呼ばれるコテージ付き農園は全国に65カ所あり、キャンセル待ち状態。農業がブームの今、既存の宿泊施設を利用した農園の宿泊プランで気軽に農作業を楽しんでほしい」と話している。

 入園の問い合わせは「ふじの里山くらぶ」電話042(686)6750、宿泊問い合わせはJTB関東電話048(650)0205。

ノハナショウブ:名張市天然記念物、安部田で開花 市民団体保全実り、50株 /三重

7月3日12時1分配信 毎日新聞

 ◇6株→50株
 名張市安部田で、市指定天然記念物のノハナショウブがかれんな花を咲かせている。市内唯一の群生地だが年々、数が減少。環境市民団体「名張グリーン倶楽部」(前田善孝会長)が3年前から保全に取り組み、50株にまで増えた。
 湿地に自生するハナショウブの原種。70年代前半には安部田で100株が自生していたが、雑草・樹木の繁茂に伴う生育環境の悪化、花の持ち去りなどにより激減。3年前は6株しか確認できなかったという。
 同倶楽部会員26人が06年、間伐や下草刈りに着手。07年に30株、08年には40株と順調に増えた。前田会長は「ノハナショウブは市の貴重な財産。遊歩道も整備したので、来年は小学生に見学に来てもらいたい」と話している。【宮地佳那子】
〔伊賀版〕

研修生、アイガモ農法に興味津々 千葉

7月3日7時57分配信 産経新聞

 アフリカ諸国の研修生10人が、農薬や化学肥料を使わない安全な水稲栽培について知識を深めようと、千葉県山武市富田幸谷の「川島自然農園」を訪れ、アイガモを使ったユニークな農法を視察した。200羽以上のアイガモが水田を泳ぎ回って雑草を食べたり、イネの害虫を捕食する様子に、研修生たちは興味を示した。

 視察したのはマダガスカルやエチオピア、ケニアなど8カ国からの研修生で、国際協力機構筑波国際センター(JICA筑波、茨城県つくば市)で農業振興に関する技術指導などを受けている。研修生らは6月下旬に、川島自然農園を訪問した。

 経営者の川島俊夫さん(55)によると、同農園では平成5年からアイガモ農法を取り入れ、現在は約3ヘクタールの水田に約210羽を放っている。アイガモは、除草や害虫駆除を行うだけでなく、フンが肥料として役立ち、水かきによって水田内に酸素が送り込まれるなど水稲栽培に欠かせない作業をこなしてくれる。イネ自体をアイガモが食い荒らすことはないという。

 アフリカ諸国からの研修生は、アイガモのしぐさを熱心にビデオカメラで撮影。特に研修生たちは、農薬や肥料を一切使わない農法に注目した。

 視察したブルンジの研修生は「アイガモとイネを一緒に育てる技術は興味深かった。環境を守る農法なのでさらに研究して、母国でも試してみたい」と感想を述べた。マダガスカルの研修生も「自分の国では手作業で除草している。農薬も値段が高く、この農法は参考になった」という。川島さんは「生産性の向上だけでなく、食の安全や環境保護に対する意識が非常に高かった。水の確保や衛生面などで克服すべき課題は多いだろうが、アフリカ農業の新たなヒントになればうれしい」と話している。

フキで不景気フキ飛ばせ 京都府が特産化めざし研修会

7月2日15時0分配信 両丹日日新聞

 鳥獣害に遭わず軽量、軽労働のため高齢者でも扱える山ブキ。新たな特産にと、府中丹広域振興局が普及に力を入れている。需要が高く有望作物だが、雑草に負けてしまうのが産地化のネック。そこで1日に福知山市夜久野町内で、省力栽培の研修会が開かれた。

 中丹地方の栽培農家は現在100戸ほど。福知山市内では三和、夜久野地域が多くて、計約50戸。昨年度は中丹全域で23トンの出荷があり、販売額は1370万円だった。食の安全志向から国産のフキ需要が高まり、増産の好機。手間がかからず、担い手不足で高齢化が進む当地に適していて、中丹西農業改良普及センターは「耕作放棄地を無くすためにも有効」だとしている。

 一方で生産拡大にブレーキをかけている要因もある。生育初期には雑草の繁殖が盛んになり、フキが雑草に覆われて生育不良がおき、場合によっては雑草ばかりになってフキが無くなってしまう。そこで雑草を抑えるため黒いビニールを土にかぶせるマルチ栽培や、全国初の土壌消毒を試したところ、大きな成果が出た。

 省力栽培研修会の会場は、マルチ栽培などを実証した夜久野町畑(下夜久野)、畑営農組合の農地。参加者約100人がバスで訪れて見学した。

 水田だった農地3・5アールに昨年10月、薬剤散布や畝立てなどを5人が2時間の作業で行い、黒マルチを設置して、11月にフキを移植。今年3月の収穫期を迎え、農地の周囲には雑草が茂っていたが、フキを植えた穴や畝間に雑草は無く、効果が確認できた。

 一行は現地を視察した後、額田の市夜久野ふれあいプラザへ移動して普及センターの職員から実際の作業方法などを聴き、雑草を抑えるためにも水はけの良い農地を選ぶことや、水はけが悪い場合は畝を高くすることなどポイントを学び、導入の参考にした。

植物病院「気軽に来院を」 草木の相談、何でもOK 基本料金はワンコイン

7月2日7時57分配信 産経新聞

 植物の病気を診断してくれる「植物病院」が、東京大学にある。草花に関する相談は園芸店や樹木医などが担うが、対象の限界や料金が高めなことが多い。植物病院の基本料金はワンコインの500円。庭木や観葉植物などどんな草花でも診断してくれる。スタッフの「植物医師」養成も本格化し、将来は医師や獣医と同様に“植物のお医者さん”が身近な存在になるかもしれない。(小川真由美)

 ◆治療は行わないが…

 「東京大学植物病院」は昨年10月、東京・本郷の東大農学部植物医科学研究室にオープンした。利用料金は1植物1症例で500円。診断書を希望すると1000円、顕微鏡観察を行うと500円がそれぞれ別料金でかかる。

 利用者は診察してもらいたい草花を持参し、異常の発生部位や奇形、腐敗、生育不良などの状態について問診を受ける。人や動物の病院と違い、治療は行わないが、枯れた原因や害虫駆除の方法、適切な農薬や肥料の管理情報を得ることができる。庭木など運搬が難しいものは枝など一部を郵送し、診てもらうことも可能だ。

 これまで、トマトなどナス科の野菜に多い「青枯病」や、庭木のベニカナメモチの葉に斑点が出る「ごま色斑点病」などの病害が持ち込まれた。ウイルスや細菌、カビなどによる病害だけでなく、庭に散布した除草剤が隣接するツツジに付着して木が枯れるなどの薬害や、水の与えすぎによるものなど“身近な病”も少なくないという。

 難波成任農学部教授は「病院のスタッフは病理学、害虫学、農薬学など植物の病害に関する知識を勉強している。枯れてしまい、どうしていいか分からない草花があったらあきらめないで持ってきてほしい」と気軽な来院を呼びかける。

 ◆食の安全にも必要

 植物に関する相談機関は、生産者向けでは各自治体の病害虫防疫所が有名だ。一般向けとしては、日本園芸協会(東京都渋谷区)が30年以上実施している有料相談(年間6116円)や日本樹木医会(文京区)が全国に約1600人いる樹木医を紹介するものがある。

 植物にまつわる資格は緑の安全管理士や造園士、生活園芸士など複数あるが、大半が専門家向けだったり、対象とする植物が限られたりする。

 これに対し、「植物医師」と呼ばれるのが、国家資格の「植物保護士」だ。法政大学では、この植物医師の育成を強化している。昨年4月には東京・小金井キャンパスの生命科学部内に「植物医科学専修」を新設。現在、1、2年生計150人が在籍しており、今後10年間で100人程度の植物保護士を誕生させる狙いだ。同大2年の中本哲さん(19)は「勉強を始めて、自宅や公園の草花も気になるようになった。将来は環境や農業など知識を生かして働きたい」と意気込みをみせる。

 同学科を担当する西尾健教授は「屋上緑化や家庭菜園が浸透し、食の安心安全への関心が高い中、草花、野菜、樹木など植物の知識は今後さらに必要とされる。近い将来、植物医師が生産者だけでなく、家族の食事を作る主婦や園芸好きの人にも身近な存在になれば」と期待する。

 ■植物保護士 文部科学省が、科学技術に関する高度な専門知識を備えた技術者を認定する「技術士」の一つ。平成16年に「農業および蚕糸」部門から独立して新設された。病害虫防除や雑草防除、発生予察、農薬その他の植物保護に関する事項における技術士。一般に技術士は「電気電子」「建築」など計21部門あり、今年3月末までの登録者総数は6万5483人で、第1次試験のみの合格者である「技術士補」の登録者総数は2万3203人。このうち、植物保護士の登録者数は昨年末で、13人にとどまっている。

彦根城、掘での釣り禁止に 条例施行 パトロール強化も

7月1日21時49分配信 京都新聞

 国の特別史跡・彦根城の堀などでの魚釣り行為を禁止する滋賀県彦根市「釣り禁止条例」が1日、施行された。堀の石垣では伸びた草が刈られ、世界遺産登録を目指して景観や風情を保全する動きが広がっている。
 釣り禁止条例の規制エリアは、魚がいる城の内堀、中堀、玄宮園の池の計15万平方メートル。さお、投網、手づかみで魚を捕獲することや、類似行為を禁止している。違反者には止めるよう促し、応じない場合は警察への通報や、1万円以下の罰金を科す。
 堀周辺は観光客や散策の市民らが通ることから、釣りをやめるよう市職員が注意してきた。しかし今年4~5月のパトロールでは計55人の釣り人を発見、増加傾向という。
 市文化財課は「堀での釣りは、彦根城の風情を損なうだけでなく、木や電線に残った釣り糸やルアーが人や水鳥を傷つける危険性も高い」と話し、条例の施行を機にパトロールを強化する。
 この日は、堀の石垣で草刈りも行われ、城の南側の京橋口門周辺では命綱を付けた作業員が高さ約6・5メートルの石垣に張り付き、上下に移動して、石のすき間から伸びた雑草をきれいに切り取った。

ナマズ使って減農薬米作り 児童、水田に放流 横手

7月1日10時42分配信 河北新報

 秋田県横手市十文字町の睦合小の5年生15人が30日、地元の農家の指導を受けながら地区の田んぼにナマズを放流した。もち米が作付けされており、秋にはもちにして、地域の人と児童とで味わうことにしている。

 放流は、市議で農業を営む斎藤光司さん(57)が2年前から自分の田んぼで続けている。斎藤さんによると、ナマズが動き回ることで土がかき回され、雑草が生えるのを防ぐため、減農薬栽培ができるという。30アールの田んぼから、もち米1500キロが収穫できる。

 この日は、田んぼの排水路にいるナマズの捕獲作業から始めた。以前に放流したものが大きく育ち、中には体長70センチ、体重2キロの大物もいた。児童は泥まみれになりながらも、夢中になってナマズを追い掛けていた。養殖された小型のものと合わせて45匹が放された。

 参加した斎藤綺音さん(10)は「ナマズはぬるぬるして捕まえるのが大変だった」。松野伽耶さん(10)は「ナマズは思ったより大きかった。やってみると面白かった」と笑顔だった。

池周辺を見事な「庭園」に 住民ら採土場跡地整備

6月30日12時21分配信 中日新聞

 恵那市山岡町原地区の住民有志が、採土場跡地のため池周囲を整備しながら花や樹木を植え、あずまや、炭小屋なども手作りした。現在はユリをはじめハナショウブ、アジサイが咲くなど「庭園」の雰囲気を漂わせており、住民たちは「訪れた人が楽しんでくれれば」と話している。
 整備を手がけているのは「足沢老婦人有志の会」(成瀬瞬一郎代表)。約30年前まで使われていた陶土採掘場は樹木や雑草が生い茂り、水がたまっていたため、住民たちは原陶土産業(伊藤忠司社長)と協力。数年前から伐採作業や花を植えるなどの作業を続けている。
 ため池は1周約300メートル。周囲に遊歩道を設け、ほとりには桜やサツキ、モミジを植栽するとともに、さまざまな花を育ててきた。
 また耐火れんがで炭焼き小屋を、丸太であずまや「湖畔荘」を造り、池にはコイやアヒルを放った。ため池のほとりには「足澤湖」などと刻んだ記念碑(高さ1・8メートル)も建立。近くにはユリの花を増やすための「ゆり園」も開設した。
 この場所は、山岡町原地区の信号交差点「原中田」脇から南へ約300メートル先。暇を見つけては花植えなどの作業に励む住民たちは「近所の人や行楽客らの憩いの場にしたい」と話している。
 (保母哲)