カメムシ防除 環境に配慮 特別栽培米で特許/滋賀県と9JA 安心産地アピール

滋賀県と県内9JAが、県独自の特別栽培米の生産方法で特許を取得したことが、10日までに分かった。化学農薬を使わず畦畔(けいはん)の雑草管理だけで斑点米カメムシの侵入を抑え、さらに被害粒が多いあぜ際の稲を中央部とは別に額縁状に刈り取り、額縁部分の米は色彩選別機にかける、という一連の技術。特許を取得したことで、県では県産米の「安全・安心」をアピールする考えだ。

 滋賀県などが特許を取得した栽培技術は、(1)畦畔の雑草2回刈り(2)水稲の額縁刈りによる分別貯蔵(3)色彩選別機を使った選別――の3つから成る。

花壇整備 交流の場に

重症心身障害児施設・びわこ学園医療福祉センター草津(滋賀県草津市笠山8丁目)にこのほど、地域住民らが花壇を造り、植樹も行って同園へ寄贈した。

 ■芝生を張り植樹、舗装も

 センターの敷地内で草刈りボランティアをしていた近くに住む中尾修さん(70)が、雑草が多くて利用者らが出歩きにくい状態になっていると、地元の南笠東学区まちづくり推進委員会代表の川瀬善行さん(59)に敷地内の整備を提案したのがきっかけでできた。

 推進委員会が利用法を考え、約250平方メートルに芝生を張って舗装も行い、ブドウやユズなどの木を植え、5つの花壇も設けた。工事が終わり、このほど寄贈式を行った。

 川瀬さんは「身近にあるびわこ学園に、将来に残る物を贈りたかった」と話す。同センター職員は「おかげで利用者同士の交流も深まる。地域の人も気軽に来てほしい」と感謝している。

カエデまつり 準備はOK

 広島県天然記念物「唯称庵(ゆいしょうあん)跡のカエデ林」(安芸高田市甲田町)で14、15の両日開かれる「カエデまつり」を前に、主催する地元の22区地域振興会は7日、会場一帯の草刈りなどをした。

 約30人が参加した。入り口前や駐車場用の空き地の雑草を、かまや草刈り機などで刈り取り、広場に地元野菜などを販売するテントを設営した。振興会の冨永主計会長(77)は「景観も整った。紅葉は月内いっぱい楽しめそう」と話していた。

 まつりは両日とも午前9時から。14日は午後2時から住民によるオカリナ演奏やフラダンスなどがあるほか、同日は日没後から午後9時まで会場一帯でろうそくをともす。

むつ市の踏切で事故 トラックの2人死亡

 2日午前8時55分ごろ、むつ市南赤川町のJR大湊線の踏切で、野辺地発大湊行きの下り普通列車(2両編成)とトラックが衝突した。むつ署によると、トラックを運転していた同市大湊の板金工、野村忠さん(28)と助手席の同市南赤川町、無職葛西サダさん(79)がいずれも頭を強く打つなどして死亡した。列車はワンマン運転で、乗客と運転士の計18人にけがはなかった。同署が事故の原因を調べている。

 現場は赤川駅の南約1・5キロにある踏切で遮断機、警報機はない。トラックは列車の下にめり込んで大破し、約100メートル引きずられていた。JR大湊線の東側を並行して走る国道279号方向へ線路を渡ろうとしたとみられ、電車が走ってきた踏切の右手は雑木や雑草が生え、見通しはあまり良くない。

 乗客の一人で、50歳代の女性は「怖かった。列車は衝撃の後も走り続け、レールからはずれると思った」と話した。同署によると、葛西さんが自宅の屋根の修理を野村さんに依頼し、市内のホームセンターへ材料を買いに行く途中だったという。

 JR青森支店によると、事故の影響で、大湊線は野辺地―大湊間の全線が一時不通となり、大湊線の上下計5本と東北線(青森―野辺地間)の上下計2本が運休。午後4時ごろ、平常運転に戻った。

ホタル飛び交う里に

瀬戸市の「定光寺ほたるの里の会」(桜井宣義会長)は31日、同市川平町の「稲込の里」で、ゲンジボタルの幼虫の放流を前に水路の整備を行った。

 水路の周辺は雑草が生い茂り、イノシシが踏み荒らしたり、大雨で土手の一部が崩れたりしていた。今月22日に幼虫と餌のカワニナを放流する前に整備しておこうと、会員やボランティアの人たち約30人が、シャベルやクワなどを使って泥をすくい上げ、イノシシが壊した土手を修復したり、雑草を刈り取ったりした。

 同会では12年ほど前に水路を整備し、毎年多くのホタルが飛び交っている。加藤繁紀事務局長は「6月にホタルの乱舞を楽しんでもらうには保全が大切です」と話していた。

(2009年11月1日 読売新聞)

根性タラノキぐんぐん

境町長井戸のおおぞら保育園で、電柱とコンクリート地面のすき間から芽を出したタラノキがぐんぐん成長している=写真=。

 同保育園は2003年4月、現在の場所に新築された。職員出入り口脇の電柱の周囲は、しばらくしてコンクリートで固められたが、すき間に芽が残っていたらしい。最初は雑草にしか見えなかったが、約1年後には30センチぐらいに成長。その後もコンクリートを押し分けてすくすくと育ち、現在は高さ約150センチ、太さ約5センチに。幹には立派なトゲが生えている。

 島根孝男園長(57)は、毎朝木の前で立ち止まり、「今日も一日無事によろしくお願いします」と願いを込める。同園には約100人の園児が通うが、インフルエンザ感染者は一人もいないという。

阿南、住民の手で公園整備 市財政難で有志50人結束

阿南市那賀川町の大京原地区の住民でつくる大京原自治協議会(104世帯)の有志約50人が、雑草で荒れ放題になっていた地域の公園を自らの手で整備した。市の財政難から後回しにされる中、工事を住民が担当して費用を3分の1程度に減らし、事業を進めるユニークな試みとなった。

 整備したのは、地区にある▽中央(1513平方メートル)▽中央向かい(332平方メートル)▽北(507平方メートル)▽南(258平方メートル)-の4公園。いずれもベンチが隠れるほど雑草が生い茂り、協議会が市にコンクリートを張るなどの整備を要請。しかし多額の費用が必要で市が難色を示したため、協議会の役員が「住民で公園を何とかしよう」と有志を募った。

 7月から毎週1回、有志10人ほどが出て雑草を取り除き、ごみ拾いも実施。建設業者もいたことから重機も使いながらコンクリートを張ったり、砂利を敷き詰めたりした。

 かかった費用は約150万円で、このうちコンクリート代55万円を市、重機の油代など残りを協議会が負担した。市や協議会によると「業者に発注した場合、人件費を含めて400万~500万円はかかる」という。

 整備に合わせて協議会が中央公園隣に防災用具の収納倉庫も設置。協議会の松山忠治会長(53)は「荒れた場所が、地域のコミュニティーや子どもの遊び場所として生まれ変わった。住民の力で地域がよくなることがアピールできたと思う」と話している。

佐賀城跡の石垣すっきり 九州電力が清掃奉仕

九州電力佐賀支店と佐賀営業所は27日、佐賀市の佐賀城本丸歴史館周辺の石垣を清掃した。高所作業車を使うなど、丁寧に雑草やつるを刈り取った。
 作業着にヘルメット姿の約50人の職員は、石垣にはしごを立てかけるなど、生い茂った草などをかまで刈った。石の間の小さなすき間の草もむしり取り、約1時間半をかけて、景観をすっきりとさせた。

 佐賀城本丸歴史館の藤田秀政主幹は「自分たちでは手の届かない所まで手入れしてもらって助かります」と感謝していた。

 清掃活動は、10月の「九電『お客さまありがとうございます』キャンペーン」に合わせて実施。今年で12回目を迎えた。

雑草8歳シェイディ、悲願の1冠へここ1本…天皇賞・秋

張りのある筋肉に、光沢を帯びた栗毛の馬体。8歳になったエアシェイディは、衰えるどころか、ますます充実している印象を受ける。全休日明けの火曜日。北馬場のCダートコースを素軽い脚さばきで流す姿は、活力に満ちあふれていた。

 ベテラン勢の活躍が勇気を与えてくれる。世代交代の激しい世界で、前哨戦の毎日王冠は、8歳のカンパニーがウオッカを破って優勝した。「カンパニーはウチの馬と同い年。個体差もあるけど、年をとったから厳しいとは言っていられない」と中鉢助手は前向きにとらえている。

 年齢を重ねて、幼い癖が抜けてきた。以前はゲートに入る前に必ず小便をしてリラックスする儀式があったが、「8歳にもなれば、さすがに緊張しなくなった」と中鉢助手。年齢にふさわしい精神状態を維持できるようになったのは大きい。

 今年こそタイトル奪取の思いは強い。3月の中山記念(5着)後は、ここを目標に定めて日程を調整してきた。「今年は天皇賞が大目標。牧場ではしっかり休養をとって、全然乗っていなかったけど、夏は調子が良ければどこか使うという予定だった」と中鉢助手。新潟記念は4着に敗れたが、あくまで“叩き台”としての意味合いが強かった。

 昨年は、ウオッカとダイワスカーレットが演出したレコード決着に0秒1差の5着。すさまじいゴール前の攻防に参加していた。「昨年はあれだけの時計で走ったことに感動した。生涯最高の出来だった。あれが100なら今回は80ぐらいだけど、東京の2000メートルは合っている。前走より気合が乗っているし、いい状態で臨めるのは間違いない」と中鉢助手。照準をここ一本に絞ってきた老兵が、生涯最高の輝きを放つ瞬間が来るかも知れない。

上智大学キャンパス内の雑木林を里山林として復活させようと、市などが保全整備活動/秦野

秦野市上大槻の上智大学秦野キャンパス内にあり荒廃化が進んでいた雑木林(7ヘクタール)を里山林として復活させようという保全整備活動を市と大学、里山保全団体が協働で行っている。枝打ち、間伐などの活動は昨年から3回実施。同市は、市街地近くにあるだけに、きれいな里山として残したいとしている。

 同市などによると、同キャンパス内の雑木林では、かつてタバコ栽培が行われていた当時は農家が堆肥(たいひ)用に落ち葉を集めたり、燃料用の薪を取ったりしていた。しかし、1967年に学校用地として整備が開始されて以後は、農家らが入ることもなく放置されてきた。クヌギやコナラなどは大きく成長、雑木林内は昼でも薄暗く、ササや雑草、雑木が茂り歩けないほどになっていた。

 市街地に近いことから里山林として保全することを市が提案。昨年9月、今年8月、今月24日の3回、整備活動を行っている。24日には、大学関係者や学生、市職員など約35人が参加。なた、のこぎりなどで枝打ち、間伐を行った。同時にシイタケ栽培用のホダ木にする雑木の伐採も行い、来年2月にはシイタケ菌を植え付けることにしている。

 同市森林づくり課によると、これまでの活動で約2ヘクタールの整備が進められた。地下水の保全など昔ながらの里山に戻したいとしている。