住民監査請求:市認定遊び広場「野ざらし状態」--元防府市議2人 /山口

3月24日13時2分配信 毎日新聞

 防府市から「遊び広場」に認定され、固定資産税の免除対象となっている市内の民有地について、元市議の2人が23日、「野ざらし状態で、本来の役割を果たしてない」として市に住民監査請求書を提出した。目的外使用の現況確認と適正な措置を求めている。
 2人によると、民有地は、同市江泊の牟礼南小となりの約2500平方メートル。地域住民の健康増進と福祉の向上を目的に、地元所有者の無償提供を受けて牟礼地域自治会連合会が遊び広場として市に申請し、03年12月に認定された。しかし年間を通じて雑草が生い茂り、子どもの利用もほとんどなく、敷地内の駐車スペースを学校行事がある際に父兄が利用する程度という。
 元市議の岡田保さんは、毎年1月に申請者が市に提出する報告書について「用途や管理など、すべてが実績の伴わない虚偽の内容」と話した。
〔山口版〕

残したくない景観:近鉄奈良駅周辺など8件、ホームページで写真公表--県 /奈良

3月19日13時3分配信 毎日新聞

 県は18日、公募した「残したくない景観」に寄せられた112件のうち8件を公表した。写真を県のホームページでも公開している。
 眺めの良さをPRしようと選定してきた「まほろば眺望スポット百選」には、明日香村稲渕の棚田、曽爾高原の眺めなど105件が選ばれた。
 荒井正吾知事は「残したくないものを排除して、気持ちよく住みやすくしたい」と話している。【高橋恵子】
 県が公表した残したくない景観と理由は次の通り。
 近鉄奈良駅周辺(奈良市) 古都奈良の玄関としてのたたずまいになっていない。
 JR奈良駅周辺(奈良市) 春日大社や東大寺方面への第一歩で、看板群、高層建築物が奈良の魅力を減退する。
 国道25号(斑鳩町) 派手な建物や看板が立ち並び見苦しく感じる。
 薬師寺周辺の自転車道(奈良市) 彩度が高く、周辺に比べて目立つ。
 県道(広陵町) 道路端の雑草が管理不十分。
 国道168号(生駒市) 色彩がけばけばしい。広告塔が大きすぎる。
 東大寺戒壇院付近(奈良市) 歴史的な街並みなのに電柱が多いのが気になる。
 大和西大寺駅周辺(奈良市) 落書きが醜く、街並みを台無しにしている。

7人展:自然への思い、造形に 三つの顔を持つ大崎の小関さん、オブジェ出品 /宮城

3月5日13時1分配信 毎日新聞

 ◇無農薬米栽培、ブナの森を守る市民活動家、そして…農民芸術家
 大崎市三本木の小関俊夫さん(61)は三つの顔を持つ。アイガモ農法で無農薬米を栽培し、ブナの森を守る市民活動家であり、農や自然への思いを造形にする農民芸術家でもある。8日まで、同市古川の市民ギャラリー緒絶の館で仲間と開いている「7人展」で、一対の鉄の立体オブジェ「森ノ天コモリ」を出品している。
 作品は鳴瀬川源流の船形山のブナの森の大樹をモチーフに、鉄の板と鉄筋の溶接・組み合わせで農閑期の4カ月をかけて仕上げた大作。落ち葉のじゅうたんの上に立つオブジェのてっぺんは、作品名にもした「てんこ盛り」のご飯を示す。鳴瀬川の水でつながる森と田の恵みの豊かさの象徴だ。
 「船形山のブナを守る会」の代表を務めて24年目。スギの拡大造林に走る林野庁のブナ乱伐を食い止め、広葉樹と針葉樹の混合林造りにいそしむ。田では「本物の米」を作りたいと無農薬栽培に挑戦して27年目。現在、アイガモ農法を取り入れているが、当初は雑草を手取りした篤農家。抽象的な作品には、そういう体験から悟った命のつながりへの思いが満ちている。
 若いころからの芸術へのあこがれと農へのいそしみが融合した農民芸術「小関ワールド」。作品展を開くようになって10年余り。秋の県芸術祭に出品するなどした作品は、薬莱山のふもとの加美町小野田のレストラン「ゲンジロウ」の雑木林に野外展示され、味わいのある雰囲気を出している。
 仲間の6人は▽早坂修さん(彫刻)▽佐藤丑彦さん(紙版画)▽新田亜紀子さん(金属)▽標葉千香子さん(絵画)▽黒沼理映さん(染衣布)▽橘川成美さん(写真)。7人展は入場無料。【小原博人】

高島のヨシ群落で「火入れ」 環境グループなど参加

3月4日10時19分配信 京都新聞

 高島市新旭町針江のヨシ群落で3日、ボランティアら約30人が、火を付けて燃やすことでヨシの新芽育成を促す「火入れ」を行った。
 市と針江生水(しょうず)の郷(さと)委員会の共催。火入れは雑草種子や病害虫を除去し、新芽育成を助長するのを目的としている。昨年12月に刈った、琵琶湖岸の約2ヘクタールのヨシ群落で行った。この日は、針江区民や環境グループなど11団体が参加。安全を考慮しながら、風上の南側から数カ所ごとにバーナーで火を付けると炎が見る見る間に広がった。待ちかねたアマチュアカメラマンも盛んにシャッターを切っていた。
 同地域には、ヨシ群落が約4ヘクタールあり、県内3カ所の保護地区の1つになっている。

桂川スッキリ 渡月橋付近 草伸び放題→中州を平らに

3月3日9時49分配信 京都新聞

 春の観光シーズンを前に、京を代表する景勝地・嵐山(京都市右京、西京区)の渡月橋付近で、雑草に覆われていた桂川の中州を平地化する改修工事が行われた。スッキリとした川の姿が戻ってきた。
 桂川を管理する国土交通省淀川河川事務所が2月、渡月橋の上流約50メートルと下流約100メートルの区間で工事を実施した。河川中央に積もった中州を重機で平らにならし、岸辺や橋の上からは陸地部分が見えないようにした。
 一帯は嵐山と桂川、渡月橋が織り成す風情豊かな人気スポットだが、夏場になると中州上に草が生い茂り、「せっかくの景観が台無しになっていた」(嵐山保勝会)。このため保勝会メンバーや地元の商店主らは毎年のように草刈りを行い、河川管理者の国に撤去を要望していた。
 工事はこのほど終了し、川面に突き出ていた中州はすっかり姿を消した。保勝会の田中克彦専務理事(68)は「草が伸びるとみすぼらしい格好だったが、これで観光客に美しい嵐山の景観を楽しんでもらえる」と喜んでいる。

“ビールの父”山手で107年忌 神奈川

2月12日8時1分配信 産経新聞

 日本のビール産業の父である「ウィリアム・コープランド」(1834~1902)の死去から、11日で107年忌を迎えた。同氏のビール醸造所を引き継いだ「キリンビール」の横浜支社(横浜市中区)が「107年忌の集い」を開き、同氏の親族も参加して山手外国人墓地にある同氏の墓にビールをかけるなどして故人の業績をしのんだ。

 コープランドは、横浜開港から6年目の1864年に米国から来日。70(明治3)年、横浜・山手にビール醸造所「スプリング・バレー・ブルワリー」を開設し、ビール作りを始めた。同醸造所は84年に閉鎖となるが、翌年「ジャパン・ブルワリー」によって再建、現在のキリンビールにつながる。

 「集い」には、キリンビールの佐藤希(のぞむ)横浜支社長(54)や横浜工場長、そしてコープランドの妻となった勝俣清左衛門の次女ウメさんの弟の孫である勝俣力(つとむ)さん(52)ら計25人が参加した。一行は、スプリング醸造所がビール作りに使用していた「ビール井戸」跡(現市立北方(きたがた)小学校=同区=校内)や同校校庭の地下に眠る、ビール作りのために設けられたとみられる地下水槽の入り口を見学。外国人墓地に移動し、コープランドの墓前に献花、佐藤支社長や勝俣さんらによって献酒が行われた。

 勝俣さんは墓前に手を合わせたとき、「外国人も珍しい時代、新しい産業を興すのは苦労しただろう」と感じたという。

 佐藤支社長は「道々歩きながら、開港当時の日本人はビールという摩訶(まか)不思議な飲み物をどんな顔で飲んだのかと考えていた。井戸を見たらなんだか神聖な気持ちになり、初心を忘れずに誠心誠意仕事をしなければと認識を新たにした」と話した。

雑草地に放火?大磯町で連続3件 神奈川

2月12日8時4分配信 産経新聞

 11日午後0時45分ごろ、神奈川県大磯町高麗の花水川河川敷で、雑草が燃えていると近くに住む女性から119番通報があった。約120平方メートルを焼き、20分後に消火。さらに午後1時10分ごろ、南に約1キロ離れた大磯町東町の海岸雑草地と西湘バイパス斜面の雑草地からも出火し、計約860平方メートルを焼いた。いずれもけが人はなかった。大磯署は、周辺に火の気がないことから、放火の疑いがあるとみて詳しく調べている。

平城宮跡で小火相次ぐ

2月10日0時3分配信 産経新聞

 9日午後1時40分ごろ、奈良市佐紀町の特別史跡平城宮跡で、雑草が燃えていると奈良文化財研究所の男性職員から119番通報があった。約200平方メートルを焼き、10分後に消火。さらに午後6時45分ごろ、南西に約300メートル離れた土手からも出火し、雑草約20平方メートルを焼いた。いずれもけが人はなかった。

 平城宮跡は東大寺の西約4キロに広がる約1キロ四方の野原。平城京の政治の中心地と考えられており、世界遺産にもなっている。来年開催される「平城遷都1300年祭」に合わせ、復元工事が進んでおり、最初の火災現場の東約200メートルには大極殿正殿の工事現場がある。

 奈良市消防局によると、宮跡内では昨年6月にも草地が燃える火災があり、年に数回はたばこの火が原因とみられる火事があるという。文化庁は「巡回警備を強化するとともに関係機関への協力を求める」としている。

ヒシクイ観察会:予想以上の70人参加--古川の化女沼 /宮城

1月19日12時2分配信 毎日新聞

 ◇大崎の市民団体「人気集めてびっくり」
 ラムサール条約に昨秋、湿地登録された大崎市古川の化女沼で17日、ヒシクイのねぐら入り観察会が行われた。同沼が登録される決め手になった多数の越冬ヒシクイを見ようと、予想を大幅に上回る約70人が参加。ヒシクイ観察歴25年で、ガイド役を務めた「雁の里親友の会」事務局長の池内俊雄さん(48)=同市三本木=は「参加者は20人程度とみていた。ヒシクイがこんなに人気を集めたことはなかった」とびっくりしていた。
 観察会は、大崎の自然財産を実感しようと市民団体の「大崎市生き活(い)きまちづくり21委員会」が主催した。
 昨秋、別団体が観察会を開いたが、その際はヒシクイの飛来数が数えるほどで、今回が実質的な「登録後の初観察会」。池内さんは「ロシア・カムチャツカ半島から日本に飛来・越冬するヒシクイの9割に当たる6000羽以上が化女沼をねぐらに周辺の田の落ちもみや雑草の新芽を採餌する」と説明した。
 午後5時過ぎ、マガンの大半が沼に降りた後、ヒシクイが数百羽から10羽単位でさみだれ式にねぐら入り。マガンより一回り大型の体で、ゆったりした羽ばたきのヒシクイに、参加者たちは生き物の多様さの一端を感じ取っていた。
 ヒシクイはカモ科の野鳥で、オオヒシクイやヒシクイなど4亜種に分かれ、化女沼に集まっているのは、このうち「亜種ヒシクイ」。池内さんによると、日本では狩猟禁止で、餌になる落ちもみや雑草の新芽が豊富なため、狩猟圧力を受ける北朝鮮などに渡る群れよりカムチャツカに戻った後の繁殖率が良い。また、以前は関東に多数飛来していたが、開発が進むとともに、本拠地が化女沼と周辺の水田地帯に移ったのだという。【小原博人】

息子にも極秘「コメ炊きの技」伝授 人気の定食店主人が後継者探し

1月11日22時49分配信 産経新聞

 「ご飯がおいしい店」として人気がある大阪府堺市堺区の定食屋「銀シャリ屋 げこ亭」の主人、村嶋孟(つとむ)さん(78)が、これまで「一代限り」として自分の息子たちにも教えてこなかったコメ炊きの技を伝承することを決め“後継者探し”をしている。村嶋さんのコメ炊きは大手電機メーカーの炊飯器の開発担当者や、東京・築地のすし店主がアドバイスを求めに来るほどの評判の技。「自分なりに追及してきた味を伝えることができたら」と話している。

 げこ亭は昭和38年、村嶋さんが32歳のときに創業した。戦時中に、雑草を食べざるをえないほどの食糧難を体験し「みんなにうまいご飯を食べさせたい」とコメのおいしさに徹底的にこだわった経営をしてきた。

 他の飲食店に比べ、ご飯を短時間で炊くのが特徴で、火力の強いガス火で一気に炊きあげる。この火加減に加え、大きなひしゃくを使ってかまの中の微妙な水加減をするのが長年培われた技で、村嶋さんは「コメは水が命」と話す。

 炊きあげたご飯は、ふっくらとして弾力のあるおいしさ。「ぶりの照り焼き」や「卵焼き」といったおかずとともに、ご飯のおいしさが口コミで広がり、お昼どきには行列ができ、昼過ぎには売り切れになってしまう日も多いという。

 長男の隆さん(51)と二男の忠良さん(47)も料理人としてともに働いているが、それぞれ魚や肉などのおかずの調理を担当しているため「コメににおいが移る」とコメ炊きを教えないほど、村嶋さんは徹底的にご飯の味にこだわってきた。

 毎朝4時に起床して仕込みを始める村嶋さんだが、年々体力の低下も感じているという。これまで周囲から問われると「コメ炊きの技術は一代限り。教えるほどのものではない」と話していたが、常連客から「何とかその技を残してほしい」と繰り返し頼まれるうちに「技の伝承」を考えるようになった。

 店内には「50年の味、伝授します」と張り紙を出した。村嶋さんは「技術を真摯(しんし)に学ぶ意欲がある人に教えたい」と話している。